来季こそ、17年ぶりのリーグ優勝! サンケイスポーツでは阪神の新首脳陣をインタビューし、意気込みを聞く「虎新コーチ かく語りき」を随時掲載する。第2回は工藤隆人2軍外野守備走塁コーチ(40)が登場。日本ハムなど4球団でプレーした経験をもとに若虎の足と守備を鍛える。
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--秋季練習を見て
「走塁の意識がすごく高くて、ベースランニングひとつ取っても、選手個々の意識が高いですね」
--特に意識の高さを感じる選手は
「中野拓夢とか(植田)海とか、スペシャリストの選手の走塁は目を見張るものがあって。すごい意識も高い」
--守備はどう感じる
「江越は能力がすごく高くて。やっぱりスペシャリスト。ワンプレー、ワンプレーの質を高めていければ、もっと良い選手になっていくんじゃないかな」
--ファームでは井上や前川への指導に期待がかかる
「(井上は)自分の守備範囲内はしっかり捕れるんだけど、その後の球際、守備範囲の最後の部分が少し弱いって感じた。スローイングに関しては強いものも持ってるし、正確性もある。前川くんは土台作りからしっかりやっていかなきゃいけないと思いますね」
--日本ハムでは稲葉篤紀(現日本ハムGM)、新庄剛志(現日本ハム監督)、森本稀哲の鉄壁外野陣を見てきた
「そのあたりのときは日本ハムの個々の能力もすごく高かったし、日本一になるべくして準備もできていた。阪神はスピードのある選手が多いので、もっと守備範囲や打球判断で広げられるところもあると思う」
--新庄は
「すごいですね(笑) それに近づけるんじゃなくて、選手の持ってるもので勝負させたいなと思いますね」
――守備がすばらしかった選手は
「印象に残っているのは、稲葉さんが一番よかったんじゃないですかね。僕は稲葉さんがすごく好きでした。まず姿勢が素晴らしいですよね。攻守交代の駆け足もそうだし、守備に就いてからのクイックスローもそうだし、打球判断にしても僕は一番いいんじゃないかなって思って見ていました」
――矢野監督は高寺にファームで盗塁を40企画するようにと期待
「トライした中で何か自分の中で身についていけばいいと思う。失敗してもどんどんトライしてもらいたいし、その背中を押すのも僕らの仕事」
――足の速くない選手にも積極的にいってほしい
「足の速くない選手でも、スチールする上でピッチャーの癖であったり呼吸であったり、盗むことはいろいろできる。失敗してもまたトライしてもらって、どんどん積極的にいけるようなチームになっていけたら、もっと強いチームに、若い選手が底上げしてよくなっていくんじゃないかな」
■工藤 隆人(くどう・たかひと) 1981(昭和56)年3月30日生まれ、40歳。青森県出身。弘前実業高から青森大、JR東日本を経て2005年D9位で日本ハム入団。俊足強肩の外野手として巨人、ロッテ、中日と渡り歩き2018年限りで引退。通算635試合で打率・254、1本塁打、49打点。19年から中日で外野守備走塁コーチ。現役時代は171センチ、73キロ。
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