阪神のジェフリー・マルテ内野手(30)が来季も阪神でプレーする意志を固めたことが25日、明らかになった。近日中に正式に契約を交わすとみられる。来日3年目の今季は自己最多128試合に出場し、キャリアハイとなる22本の本塁打をマーク。ソフトバンクなどが獲得に興味を示す中で、早々と阪神残留を決断した。
2022年も“ラパンパラ”で阪神ベンチ、そして虎党を盛り上げる。阪神との交渉次第では他球団流出の可能性もあったマルテが、来季もタテジマでプレーすることが濃厚となった。
このほど阪神が来季の残留オファーを提示。マルテサイドの望む複数年契約ではなかったもようだが、関係者によると本人は「阪神でプレーできるだけでハッピーだ」と残留の意志を固めたという。
マルテを巡っては阪神との交渉決裂時に備え、ソフトバンクなどが獲得に向けて調査を進めていた。だが、11日の帰国時に「優勝という目標が達成できるまで、これからも全力でチームのみんなと、ファンのみなさんと一緒に頑張っていきたい」と話していた通り、他球団の条件提示などを待つことなく、愛着が深い阪神への残留を決断する形となった。
来日1年目の19年は右ふくらはぎの張りで出遅れ、20年は左ふくらはぎの張りで29試合の出場にとどまった。推定年俸1億円を超えていた前2年から、同65万ドル(約6700万円)に大幅ダウンした今季は、シーズンを通して活躍。3、4番を任され、128試合で22本塁打、71打点と自己最高成績を残した。
さらに本塁打を放った後に行う“ラパンパラ”が、阪神ベンチと虎党で一体となって盛り上がるパフォーマンスとして大人気に。「チームメートみんなに認められているし、ムード的に盛り上げるとか、そういう部分でも力になってくれている。マルちゃんは欠かせない選手」と矢野監督が信頼を寄せる存在になっている。
阪神助っ人で在籍4年以上となるのは10~15年の6年間プレーしたマートン以来。古くはラインバック(5年)、バース(6年)ら、最近ではオマリー、ブラゼル(ともに4年)と虎党になじみ深い名前が並ぶ。
まずは課題の一つであったマルテ残留を確定的とした阪神。次は最重要課題となる守護神・スアレスの慰留に全力を傾ける。
◆ジェフリー・マルテ(Jefry Marte)1991年6月21日生まれ、30歳。ドミニカ共和国出身。185センチ、102キロ。右投げ右打ち。内野手。背番号31。今季推定年俸6700万円。2007年にメッツと契約。15年にタイガースでメジャーデビュー。16~18年はエンゼルスでプレー。19年から阪神在籍。来日3年目の今季は初の規定打席到達。22本塁打をマークした。NPB通算成績は262試合240安打38本塁打134打点、打率.267。
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