阪神・佐藤輝明内野手(22)は24日、甲子園での秋季練習を打ち上げた。藤井康雄1、2軍巡回打撃コーチ(59)の指導で打撃改善に手応え。収穫の秋を強調した。
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秋季練習最終日。佐藤輝は甲子園のスタンドに突き刺さる白球を目で追いながら、納得の表情を浮かべた。
「すごく打球が飛ぶようになった。『打球が先生』って言われたので。その通り、いい打球がいっているので(調子は)いいかなと思います」
『打球は先生』。新たに入閣し、20日に合流した藤井康1、2軍巡回打撃コーチにかけられた言葉を引用した。「4スタンス理論」とともに調子の良しあしのバロメーターは、打球の角度や飛距離をみればわかる―と。
「藤井さんが来られて新たに教えてもらって、感触もいい感じです」
秋季練習は左膝痛の影響で、守備や走塁の練習にはドクターストップがかかったが、打撃練習には制限がなかった。他の選手らが守備練習で汗を流す間、佐藤輝は「(左膝の)様子を見ながら、しっかりレベルアップできるように」と室内練習場で打撃マシンを相手にバットを振った。藤井康コーチの指導もあって、その成果が最終日の打撃練習にも表れた。
26日からの3日間は鳴尾浜での若手主体の強化練習に参加する。左膝のリハビリとともにフォーム固めの総仕上げ。幸いなことに、そこにも藤井康コーチが来てくれることになった。2年目となる2022年シーズンに向けて、しっかりと打撃の土台を完成させる。
「まずは膝を治して、(来春)キャンプに向けてという感じですね。(4スタンス理論は)これから、この先もやっていきたい」
練習後は、先輩たちとともに球場の大掃除に参加。手応え十分の秋を過ごす佐藤輝からは、笑みが絶えなかった。(三木建次)
★藤井康コーチ、26日から強化練習でも指導
藤井康1、2軍巡回打撃コーチは秋季練習最終日も江越、片山のタイプを再チェックするなど精力的に指導した。佐藤輝について「手応えを感じているのであれば、それを続けること、こういう練習方法がある、これをやっておこうかという話をした」と〝宿題〟を出したことを明かした。26日からの強化練習でも指導し、取り組みの状況をチェックする予定だ。
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